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原子力防災に関する基礎知識

原子力災害の特徴

  •  放射性物質または放射線の存在は、放射線測定器を用いることにより検知することができますが、目に見えないなど五感で感じることができないため、被ばくを自ら判断できません
  •  原子力に関する専門的知識が必要なため、専門的機関の役割や指示、助言等が重要となります。
  •  テレビやラジオなどからの県や市の情報に基づいて、屋内退避避難などが必要となります。

放射能・放射線・放射性物質とは

 「放射線」を出す物質を「放射性物質」、「放射線」を出す能力のことを「放射能」といいます。懐中電灯に例えると、懐中電灯が「放射性物質」、出てくる光が「放射線」、光を出す能力が「放射能」にあたります。

ベクレル、シーベルトとは

Bq(ベクレル)放射能の強さを表す単位

 原子の中には、原子核のバランスが悪く壊れやすい(不安定な)性質のものがあります。これが放射性物質です。1ベクレルは1秒間に1個の原子核が壊れる(この時放射線が放出)ことを表します。

Gy(グレイ)体やものが吸収したエネルギー量を表す単位

 放射線にあたったときに、体やものが吸収したエネルギーの量を表します。

Sv(シーベルト)人体への影響の度合いを表す単位

 放射線を受けたときの人体への影響度合いを表します。この単位で計算して同じ値であれば、自然放射線でも人工放射線でも、また外部被ばくでも内部被ばくでも、人体への影響の度合いは同じです。
10の累乗倍 記号 読み 数字 日本語
106 メガ 1,000,000 100万
103 キロ 1,000 1千
100      
10-3 ミリ 0.001 千分の1
10-6 μ マイクロ 0.000001 百万分の1
10-9 n ナノ 0.000000001 10億分の1
<例> 1mSv ⇒ 0.001Sv   1mSv ⇒ 1,000μSv

被ばくとは

「被ばく」と「汚染」の違い

●「被ばく」・・・放射能を受けることをいいます。
●「汚染」・・・放射性物質が皮膚や衣類に付着した状態であり、洗ったり拭き取ったりして、放射性物質を落とす作業(除染)を行います。

外部被ばくと内部被ばく

外部被ばくだけでなく、内部被ばくにも注意が必要です。
●「外部被ばく」・・・体の外部から放射線を受けることをいいます。
●「内部被ばく」・・・呼吸や食べ物、傷口から体内に入り込んだ放射性物質により、体内の組織や臓器が放射線を受けることをいいます。

屋内退避・避難の指示がでたら

屋内退避の指示がでたら・・・

(1)住宅などの屋内に入りましょう

 屋外にいる人は、自宅や誓うの建物の中に入ってください。

(2)ドアや窓を閉めエアコン等を止めましょう

 放射性物質の侵入を防ぐため、ドアや窓を全部閉め、エアコン・換気扇等を止めましょう。

(3)着替えて、手洗い・うがい等をしましょう

 外から帰った人は、体に付いた放射性物質を洗い流しましょう。着替えた衣類はビニール袋に保管し、他の衣類と区別しておきましょう。

(4)食品にはラップやフタをしましょう

 放射性物質による汚染を防ぐため、食品にはフタやラップをし、また、飲料水を確保するため、ペットボトル等に水を入れ、密閉しておきましょう。

避難が必要となったら・・・

(1)正しい情報を入手しましょう

 県・市からテレビ、ラジオ、防災行政無線、広報車などの手段により避難指示が発令されます。どのように避難するのか、正しい情報を入手しましょう。

(2)ビニールカッパ等を着用しましょう

 身体の表面の汚染を防ぐため、フード付きのビニールカッパ、ジャンパー等を着用する等の防護対策をとりましょう。

(3)マスクをして内部被ばくを防ぎましょう

 マスクをしたり、水で濡らして固くしぼったハンカチやタオルで口や鼻を覆ったりするなどして、放射性物質の吸い込みを防ぎましょう。

(4)マイカーやバス等で避難しましょう

 マイカーによる避難のほか、一時集結所に集合し、県が手配するバス等で避難しましょう。また避難の際は、近所に声かけをしましょう。

持出し品リスト

□家族3日分の食料・飲料水
□ラジオ兼ライト(予備の電池)
□携帯電話及び充電器 
□フード付きのビニールカッパ 
□作業用手袋・防塵マスク
□タオル・下着類
□長そで、長ズボン
□救急薬品・常備薬・処方箋
□預金通帳・印鑑・現金
□健康保険証・運転免許証・権利証書
□衛生用品(歯磨き用具等)・生理用品
□ティッシュ・ウェットティッシュ
□その他必需品(例:乳幼児のミルク・オムツなど)